ろばーと気まま雑記

気ままに書いてきます

乃木坂46新曲「Route246」にどハマり

お久しぶりです、ステイホーム中に乃木坂46にどハマりしてしまいました。
推しは増やせスタイルなので日に日に増えていく感じで悩ましいですが全体だと齋藤飛鳥、1期も齋藤飛鳥、2期からは北野日奈子、3期だと与田祐希、4期は遠藤さくらって感じですかね。


でも1期は漏れなく全員最強すぎて好きだし
2期も新内はここのところ欠かさずANN聴くくらいには推してるし
3期に至っては梅、桃子、久保ちゃん、山下と既に活躍しながらも今後さらに期待できる子だらけだし
4期もかっきー、たむまゆ、筒井あやめちゃんに早川聖来ちゃんとグングン上ってきてる子たちがいすぎて...


でも最推しはやはり飛鳥です(キリッ
※ちなみに本日7/27は表題曲初センターを飾った「裸足でsummer」の発売日であり、筆者の誕生日です(殴


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というわけで絶賛沼に沈み続けているというかもはや飛び込みに行ってるわけですが、そんな乃木坂46の新曲、小室哲哉氏が秋元康さんとタッグを組んだことで話題を読んでいる「Route246」(センター:齋藤飛鳥)も7/23の発表から50回を超える怒涛リピートで聴いているので、感想がてら書き留めておこうかと。

初聴の感想

Route 246

Route 246

初めて聴いた時の好き嫌いで言えば単純に好みに合うなーって感じました。
モロにTKサウンドって感じのノリの良い曲で聴いてて楽しいですよね。
ただ何度も聴いてると巷で言われている通り、歌詞の60%くらいは「wow wow」が占めているので、歌詞をしっかり聞いて意味を汲み取ろうとすると多少難しい気持ちにもならなくはないな〜とは。


「wow wow」の占有率に手抜き作詞とする向きもあったりはしますが、個人的にはTKサウンドを引き出すための「wow wow」であり、ライブなどで披露する場合はコールに繋がっていく「wow wow」でもあり、もっと言えばそうやって言われることで注目を集める「wow wow」でもあると思っています。
曲調的にもすごく強いメッセージが込もる歌というよりはノリ良く何度も聞きたくなる歌という面が強いのでまぁ良いのではと。


事実何回も聴いてますし←
ライブでタオル振ってwow wowしたいぞ!!

ジャケット

分かりきってたけどまんまルート66って感じでかっこいい!
あまり詳しくないけどジャケットにメンバーが起用されていないのは初めてではなかろうか。
(※ 加筆2020/0728 01:00 アンダーアルバムのジャケットはメンバー起用ではないと乃木坂沼に引き込んだ後輩から指摘を受けました。)
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歌詞について

触れ込み的にはこの曲のテーマは「友情」とされています。
が、個人的にはどう読んでもこの曲で歌われる「友情」は広く一般的なものではなく、こと秋元さんと小室さんに対するものだなと感じます。
今回の楽曲提供そのものも、秋元さんが何度も小室さんに働きかけて実現したという話みたいなので、秋元康小室哲哉に当てたエールを乃木坂46が歌っている恰好ですね。


フレーズだけ見れば一般的に聞こえる部分もありますがいかんせん描かれたイメージが鮮明に伝わりすぎるなぁと。
「目に映ったすべてはどうせ一瞬の幻なんだ」
「カッコつけて生きててもいつかきっと悔いが残る」
「他人の目気にして生きていたってしょうがないよ」
「いつかの場所から歩き出せばいい」
等々、全てが90年代にジャパニーズサウンドを席巻した後に伸び悩んでいった小室さんを描いてるとした聞こえないんですよねー。
そしてこれを除いた部分の歌詞はほぼ全て英語フレーズとwow wowしか残っていないという笑
そりゃ小室応援歌にも聞こえるわ!


唯一「坂のない人生は汗の輝きを知らない」という歌詞は色んな人にあてはまりそうで好きです。
あと何度も繰り返される英語に"Hang it there"というフレーズが出てきます。
これは「(困難に直面している状況に対して)諦めるな/頑張れ」というイディオムらしく、こういう時の日本英語で頻出しそうなGood Luckとかより含蓄があって好きですね。


秋元さんと小室さんの誰得友情物語に乃木坂46が巻き込まれた感は多少否めないなぁとは思ったりもしますが、秋元康と引退した小室哲哉がまさかのタッグ組んだこと自体が日本音楽業界にとってビッグニュースですし、日本を代表する音楽プロデューサー2人が作る歌をこの2020年に歌うグループとして乃木坂46が選ばれた事がすごいですよね!

TKサウンドについて

この曲の特徴を挙げるにあたってイントロから完全に出落ちのTKサウンドは外せません。
正直、世代とは言えない年齢なのでTKサウンドーー!!!みたいにはならないのですが。
自分が生まれたくらいの時代に流行っていたらしいサウンドで、昔の有名曲だいたいこのリズム感でこの音が鳴ってるって感じの認識ですねー


あとこれはYoutubeで見た話ですが、10代〜20代前半にファンが多い乃木坂46がさらに拡大していくために、親世代がド直球の90年代、TKサウンドを持ってきたという話もありました。
確かにTwitterとか眺めてると世代が上の人たちはみんな「初めて聞くのに聞いたことある曲だ...!!」となってらしたので納得。笑


既に何回も書いてますが、聞き飽きてしまうほど聞いてきてもないですし、僕はTKサウンド好きです。

曲名について

「Route246」の読みは「ルート トゥー フォーティ シックス」です。
歌詞の中でRoute246という言葉が出てくることはなく、単純に聞いてると曲名と歌詞の繋がりは無いに等しいと感じられます。
しかしながら、個人的に「Route246」は「Route to 46」「Route new 46」とも読めると思っています。


これは乃木坂46結成当初から絶対的エースとして存在感を発揮し続けた白石麻衣(まいやん)が卒業発表をして、今後大きく変わっていくであろう乃木坂46の進路みたいなものも表しているのかなぁと。
そう聞くと上では小室エールだと捉えていた歌詞も少し違って聞こえてきたりするんですよね。
そこかしこから彼女たちのひたむきな努力だったり、貴重な少女時代を使ってアイドル活動に打ち込む儚げな姿を歌っているようにも感じられます。


楽曲的にもこれまでの乃木坂46には無かったサウンドでまいやんが卒業していった後に乃木坂46というグループをどんどん変えていこうとする試金石的なものもあるのかもしれません。
今までの乃木坂46の世界観と違うという点で反発する向きもあったりはしますが、個人的にこういうテイストの曲が好みなのもありますし、かっこいいアイドルの一面見るの好きなのでアリかなとは思います。飛鳥はクール系も似合うしね。
と言っても乃木坂46全体としてはこれまで築いてきた方向性を保ちつつ、差し色程度が良いと思いますが。笑


余談ですがRoute246、つまり国道246号と言えば青山通りだそうです。(親に聞いた)
そこらへんもかかってるのかな〜

最後に

自分がこの曲を最初から好きな理由のだいたい9割は今から書くことなんですが、「Route246」は乃木坂46のメンバーがパーソナリティを務める「乃木坂46オールナイトニッポン」で初披露されたんですよね。


お披露目前から「秋元×小室」で触れ込んでいたこともあり、その回のラジオは小室スペシャルと題して冒頭から終盤の曲披露までひたすらに小室哲哉さんが関わった歴代の楽曲が流れ、それにまつわるリスナーやメンバー、芸能人のエピソードトークが語られていました。


そして何と言ってもこのANNで初披露の時に、この曲に与えられた流れ(物語)が個人的にドンピシャすぎたんですよね。
なので最早それだけで十分みたいなところが強いです。
というのも、番組で取り上げられた小室ソングの流れが

SMAPのグラマラス

PANDORAのBe The One(仮面ライダービルドの主題歌)

新曲Route246初披露!

だったんですよね!!
推しジャンルの三連打!!!
グラマラスなんてカップリング曲だしCMタイアップはあったけど世間的にはさほど知られてない曲!!
Be The One!!まさかアイドルのラジオで特撮番組の主題歌流れてくるとか思わん!!!
からの焦らしに焦らしたRoute246初披露!!!


このタイミング!!深夜3時前にしてテンションはクライマックス!!!!!
そりゃもうこの状態で来たらどれだけ世間が渋い顔をする曲が来ようとノリノリですね。ノリノリ。
いや評価分かれてると言えども概ね好評価な気はしてますが。
いやー個人的にこのANNの流れがマジで激アツすぎたんですよね。何だその神セトリ。


あと既にMVのティザーが解禁されていたり、先週のMステでパフォーマンスの初披露があったりもしたんですが、推しがセンターでヘソ出し衣装で踊ってる!!!
最高か〜〜〜〜




現場からは以上でした。

2020年春アニメ見終わった!まとめて感想を書く (『かくしごと』『波よ聞いてくれ』『LISTENERS』『イエスタデイをうたって』)

今クールで見ていたアニメもほぼ全てが最終話を迎え、来たる夏アニメのチェックもしていかないとなという今日この頃。
まずは春アニメの感想を軽くまとめていこうと思います。


2020年春アニメは新型コロナウィルスの影響もあってクール開始前から放送延期の決定があったり、放送開始後でも制作スケジュール等の都合から放送中止に追い込まれる作品がかなり多くなってしまいました。
ですが持ち越された分次期の夏アニメがこれでもかというくらい豪華なラインナップになってしまっているのでまぁ良いのかなと。笑


視聴者としては本数がかなり絞られたので緩く作品を追いかけることのできるクールになりました。
そんな2020年春アニメのうち自分が見ていたのは以下の5作品でした。

中止になってしまったのを含めると『富豪刑事』や『天晴爛漫』なんかも見ていましたね。


あと自粛中は結構時間があったので『かぐや様は告らせたい』の1期だったり(春アニメの2期はまだ見れていない)、夏アニメに2期が控えてるものの今まで見れていなかった『Re:ゼロ』、『オレガイル』といった人気作なんかを一気見したりしていました。


ということで若干話が脱線しかけましたが春アニメの感想を作品ごとに簡潔にまとめていきましょう。

かくしごと

kakushigoto-anime.com

隠し事は、何ですか?
ちょっと下品な漫画を描いている漫画家の後藤可久士。
一人娘の小学四年生の姫。
可久士は、何においても、愛娘・姫が最優先。

親バカ・可久士が娘・姫には知られたくないこと。
それは...
自分の仕事が『漫画家』であること。

自分の"かくしごと"が知られたら
娘に嫌われるのでは!?

"愛と笑い、ちょっと感動のファミリー劇場がはじまる—"


原作での「姫10歳編」をA・Bパート、「姫18歳編」をCパートに置くことで、ドタバタ系の日常アニメの中にミステリ要素も含ませていた本作。
最終回は「姫18歳編」の終幕になっていて、それまでの11話までで積み重ねてきた要素が上手くカタルシスに繋げられていて、見終わった後の爽快感がとても印象的でしたね。


また、OP曲がflumpoolの「ちいさな日々」だったり、声優にも高橋李依さんや花江夏樹さん、佐倉綾音さんに内田真礼さん等々が起用されていてかなり豪華なアニメだったと思います。


もちろん、「姫10歳編」で描かれる姫の成長譚や子どもだからこその純粋な気持ちや行動だったり、娘を溺愛するがあまりの可久士の型破りな行動もすごく面白かったです。

波よ聞いてくれ

namiyo-anime.com

「いやあ~~~~ッ、25過ぎてから男と別れるってキツいですね!」

札幌在住、スープカレー屋で働く鼓田ミナレは、酒場で知り合った地元FM局のディレクター・麻藤兼嗣に失恋トークを炸裂させていた。

翌日、いつものように仕事をしていると、店内でかけていたラジオから元カレを罵倒するミナレの声が……!
麻藤はミナレの愚痴を密録し、生放送で流していたのだ。
激昂してラジオ局へ乗り込むミナレ。しかし、麻藤は悪びれもせずに告げる。

「お姐さん、止めるからにはアンタが間を持たせるんだぜ?」

ミナレは全力の弁解トークをアドリブで披露する羽目に。
この放送は反響を呼び、やがて麻藤からラジオパーソナリティにスカウトされる。

「お前、冠番組を持ってみる気ないか?」

タイトルは『波よ聞いてくれ』。北海道の深夜3時半、そしてミナレは覚醒するッ!

無限の住人』の沙村広明氏が描く最新作を、『機動戦士ガンダム』『ラブライブ!』を手がけるサンライズが制作!予測不可能な無軌道ストーリーがいよいよTVアニメで開幕する!


いや〜『波よ聞いてくれ』、文句なしに面白かったですね〜!
何と言っても主人公ミナレのセリフ回しと周囲とのやりとりのテンポ感がひたすら"聴いていて"飽きない点が良かったですね。


また、個人的に自粛期間中に以前よりよくラジオを聞くようになって、そんな時期にこのアニメがやっていてくれて良かったなぁと思っています。
最後のミナレのセリフに「ラジオはこのまま滅んでいくものだと思ってたけど、案外すごいんだな」というのがあって、めっちゃ共感でした。
原作買おうかな...



ちなみに自分のラジオ話はこちらから
t-6bar10.hatenablog.com

LISTENERS

listeners.rocks

始まる、決して忘れられない「音」の旅路。

がれきの山で出会ったのは、腰にジャック穴のあいた少女──!?スクラップ拾いの少年・エコヲと、腰にインプットジャックの空いた記憶喪失の少女・ミュウ。二人は出会い、記憶をたどる旅に出る──。

『カゲロウプロジェクト』のクリエイター・じんと『交響詩篇エウレカセブン』の脚本家・佐藤大が放つ、新アニメ・プロジェクトが始動!音楽とテキストを巧みに織り交ぜる2大クリエイターが描くのは、ロックミュージックが持つ興奮と喜び、またその魂が渦巻くような、少年少女たちの青春シンフォニー。主題歌や劇伴の楽曲プロデュースもじんが手掛け、「ロック」をテーマに、視る者聴く者の魂を熱く揺さぶる―。

アニメーションは、『亜人』の安藤裕章が監督、『ユーリ!!! on ICE』『ゾンビランドサガ』など数々のオリジナル作品を世に送り出してきたMAPPAが制作を務める。
豪華クリエイター陣が送る物語は、ロック史に残る伝説を自在に織り交ぜながら、 決して忘れられないふたりの旅を追いかける―。


『LISTENERS』、放送始まった直後はこれは今期覇権だ!!って思ってたんですけどね〜...。
男女のバディものでメカが登場してド派手な戦闘シーンあり、さらに音楽もカッコよくてイイ感じとこれはどハマり来たのでは〜と思っていましたが、、


ストーリーの展開がどうにも乗り切れず、、、
特に中盤以降で最終話のクライマックスに向けてキャラの心情や価値観、動きを掘り下げて描いていってほしい部分のはずが入れ替わり立ち替わり出てくるキャラクターたちを上手く捌いて描けていなかった印象...


結局誰の価値観にも共感できず、誰の感情にも移入できないまま最終話を迎えて、カタルシスのはずの場面で返ってシラけてしまったりしましたね。残念...。
物語としての展開が正直雑すぎて、せっかく音楽にこだわって洋ロックへの目配せとかもあるはずなのに、全部が噛み合ってなかった印象がどうにも...


自分自身、洋ロックの知識をほとんど持ち合わせていないので、その道に詳しい人だともっと多くの発見ができたりして楽しまれていたのかもしれない...
OP曲はめっちゃ好きでした。


あとED曲でヒロインの声優をしていた高橋李依さんが毎話違う曲を歌われていて純粋にヤバイなと思った。
(でもめっちゃしんみりした話の終わりにゴリゴリのロックチューンな曲ぶつけてきたのはさすがに無い)
労力的にかなりかかってそうなのに反響があまり観測できなかった点でもすごく勿体ない。。。

イエスタデイをうたって

singyesterday.com

愛とはなんぞや?

冬目景が18年に渡り描いた不朽の青春群像劇が待望のアニメ化。

新宿にほど近い私鉄沿線の小さな街で、悩み、迷いながらも懸命に生きる4人の男女の姿を描いた、人生と愛のストーリー。
ほんの少しの誤解がすれ違いを生み、それぞれの想いが錯綜する。

49%うしろ向き、51%まえ向きに生きる、日常のものがたり。


イエスタデイをうたって』、刺さりが刺さりすぎて上手く感想にできない作品ですね。
登場人物たちの人生や恋愛に対する考えや感情、そして行動、曖昧で煮え切らなくて進んでいるようで進んでいないような、でもその中で半分以上無理やりにでも自分を納得させながら日々を過ごし続けるしかないんだという葛藤、描かれるすべてが自分や周りの人たちを見てるみたいでキツかったですね...笑


まぁ良い意味で毎話必ず胸が締め付けられる作品でした。
この手の作品に自己投影しすぎるのは良くないんですけど。
今を受け入れて必死に生きてればとりあえずどうにでもなるよなーと思わせてくれる作品。


あとアニメーション制作を手がけたのが動画工房さんだったのもかなりの驚き。
萌え系アニメのイメージしか無かったけどこんなアニメ作りできたのか...と。

夏アニメにも期待!

ということで春アニメの感想をザックリまとめてみました!
やっぱり1クール終わってから振り返るとおぼろげな部分も多かったりするので感想はもう少し小まめにつけたいなぁと思った次第です。
アニメ鑑賞をただのMP回復行為で終わらせるのは勿体ない気がする。


ということで夏アニメは感想を言語化する取り組みも増やしていきたいなぁと画策しております。
物語を構造化して捉えた上で言語に落とし込んでいく力が欲しい。
と言っても、夏は例年かなり忙しく過ごしているので記事にまで出来るかは若干怪しいですが...
それにしても夏アニメ面白そうなものが多すぎて絞りきれませんね...
それでは!

仮面ライダーゼロワン 36話「ワタシがアークで仮面ライダー」感想

https://www.kamen-rider-official.com/summaries/43/thumbnail_image1

ゼロワン36話、コロナ禍を乗り越えていよいよ本編が再始動、そして最終章「アーク編」に突入しましたね。
今回の制作は脚本が筧昌也先生、監督は柴﨑貴行監督でした。

公式のあらすじ

www.kamen-rider-official.com

滅、亡、迅、雷の四人がそろったデイブレイクタウンでは異変が起きていた。
誰も見たことのない物体が今にも生まれようとしていたのだ。
それは、人知を超えるほどの邪悪な気配をまとっていた。
一方、滅に父親としての夢があったと信じる或人は、飛電製作所の社長だからこそできる新たな人工知能技術の開発を意識するようになっていた。
そんな或人は、ある行列に並ぶ不破諫の姿を目撃して―――。

物語の展開と感想

最終章「アーク編」の幕開けということで怒涛の勢いで多くの新たな展開が描かれましたね。

アークゼロの登場

今回のメインは何と言っても完全復活したアークが他者を乗っ取って変身する仮面ライダーアークゼロの登場だったと思います。


前半でバルキリー&迅のタッグを打ち破り、後半ではゼロワン&バルカンのコンビにやられ気味と思いきや変身者が迅だったという悪意に満ちた弄び方を仕掛けてきました。 (両コンビの同時変身は最高だった。)


ドライバーのドスの効いた変身音声や、武器を衛星ゼアやアークさながらにその場で3Dプリントして作り出すギミックなど正にダークライダーって感じのかっこよさでしたね。
「今まで登場した武器を自在に召喚して操る」は終盤に登場するライダーのお決まり技ですが、ただ取り出すのではなく、本編で幾度となく新アイテムをもたらしてきたあのプリント音で呼び出されるのが個人的に堪らないです。


スーツアクターは高岩さんと言われてるそうですがどうなんでしょう?
令和ライダーになってからは主人公たちの壁として立ちはだかるダークライダーに平成ライダーのレジェンド高岩が入られているのは、物語の外にまで対決の構図が作り出されている感覚があって分かっていても何回やられても良いものです。

迅の正義とは

バルキリー、今こそ僕らの正義を実行する時だ」ともありましたが、迅の正義とは何なのでしょう?
ヒューマギアを人間の手から解放して自由にすること?
それに対して刃唯阿が共通の目的として手を組むのかが疑問ですが。
「アークを破壊すればザイアの計画も吹っ飛ぶだろ」とも言ってたのでそこら辺が鍵になっているんですかね。


また、迅の逃亡に対してアークは「また戻ってくるさ」と言っていましたが果たしてどうなるのでしょう。
というか折角憎き1000%社長の元を離れたのにバルキリーとしてさしたる見せ場も無くアークの恐怖に囚われてしまった唯阿様...強く生きてほしいです...願わくば強化フォームを与えた上での戦線復帰を...

ザイアはどう動く?

レイドライザーを一般販売し始めたザイア(現実はプレバンなのに...笑)
会見を見た或人が「人に寄り添うのが飛電のテクノロジーだ」と副社長に批難の電話をしていましたね。
この「テクノロジーは人に寄り添うもの」の部分、来春からソフトウェアエンジニアとして働く身としては大いに共感するし刺さる要素でもあるのですが、どうにも唐突に出てきた感が否めないのがなぁというのが物語的に少し残念。
お仕事五番勝負編でその点上手く掘り下げてくれたら良かったと思うのですが...。


それにしても天津社長は相変わらずのふんぞり返りぶりでしたが、アークの完全復活を受けてどう動くのでしょう。
あるいはアーク完全復活すら実は天津社長の計画のうちなのか...

不破さんと友達型AIアイちゃん

アイちゃんとても良かったですね〜!声はなんとM・A・Oさんだそうで!
技術との共生、まさに人に寄り添うテクノロジーとしてのAIの形だなと思います。
今回は不破さんの「実は生きていた家族に会いに行くべきか」という相談に対して不破さんの潜在的な気持ちを引き出して尊重してあげる形で活躍していましたね。


実際に相談事とか悩みを抱えてる時って実は自分の中で既に答えや選択は決まっていて、それを肯定してほしい、後押ししてほしいことがほとんどだったりすると思うので、非常にGJなAIちゃんだなぁと思います。
職業ヒューマギアとは違って実用的ではないが故に人間との対話においてこれ以上なく実用的だなぁと。


また、このアイちゃんを不破さんが「お前に必要な友達だ」と言って唯阿さんに渡すシーンもグッときました。
これまで技術と言えばA.I.M.Sで人工知能特別法違反者を取り締まったり、仮面ライダーに変身するための道具と見ていたであろう不破さんのテクノロジーに対する思いが変わってきた様子が見えてとても良かったです。
さすが主人k(ry

今後の展開はどうなる

もう最終章突入!?という気持ちでしたが36話まで来てるんですよね。
シンギュラリティを迎えた滅亡迅雷との全面抗争に入っていくということで、以前から思っていましたがいよいよ話が『BEATLESS』みたいになってきたなぁという気持ちです。


あとアークさんもアークゼロの容姿とも相まって何だかウルトロンみたいですよね。
アークだけを敵と見るなら或人は滅亡迅雷の4体をどう救うのか、唯阿はどのような展開で恐怖に打ち克って戦線に戻るのか、そしてザイアの本当のポジションはどこなのか。
最終章が描かれていくに当たってまだまだ分からない要素も多いので今後が楽しみです。

BEATLESS 上 (角川文庫)

BEATLESS 上 (角川文庫)

BEATLESS 下 (角川文庫)

BEATLESS 下 (角川文庫)

映画『遊戯王 THE DARK SIDE OF DIMENSIONS』感想

コロナ禍の中でのGWいかかお過ごしでしょうか。
ABEMAで映画『遊戯王 THE DARK SIDE OF DIMENSIONS』を見ました。
www.yugioh20th.com


2016年公開の映画をなぜ今になってというと、勝手に敬愛させていただいているブロガーNo.1の結騎さんがTwitterで布教されていたからです。
初代遊戯王世代かと言われると少し違うかもしれませんが。


個人的に遊戯王との付き合いはTCG(第6期前後)とテレビアニメ『遊戯王 5D's』が最も深く、初代のアニメ版や『GX』なんかは幼い頃に流し見、原作は小学生の時に児童館で読んでいた気もするといった程度で、細かい部分は覚えていないけれど、作品全体の大まかな流れは何とかといったところでしょうか。


それでも懐かしのキャラクターたちが昔の勢いそのままに決闘を繰り広げる本作は見どころたっぷりでした。


以下、ネタバレありの感想です。
劇場版『遊☆戯☆王 THE DARK SIDE OF DIMENSIONS』 [Blu-ray]

映画本編感想

映画は原作の正当な続編ということで、主に海馬社長の「遊戯(アテム)と再戦を果たし、勝利する。」という執念をメインエンジンとして物語を進めます。
これ、自分の中ではアニメ版のイメージが強かったのですが、原作だと海馬社長は物語終盤にかけてかなりの放置プレイを食らっていたみたいですね。


勝ち逃げしていった闇遊戯と再び相見えるために会社の技術を結集して千年パズルの発掘や新しいデュエルシステムを構築する社長、執念がもはや狂気...笑
そしてその中で童実野町を完全掌握するに至っている模様。
「デッキ無いと住民登録できない」はやりすぎでは...笑


序盤では自社で組み上げた新システムにより記憶から闇遊戯を再構成し決闘を挑む海馬社長。
まさか映画の中で最初の決闘が闇遊戯vs海馬だとは思わず。
新デュエルシステムのサイバネティックな効果演出が非常に良いですね。
そして抜群のテンポ感の中で繰り広げられるデュエル。
この2人のデュエルに限らず、原作アニメの半分異常ご都合主義効果の殴り合いみたいなデュエルは見ていてやはり気持ちが良い。
結果的に勝利する海馬社長ですがやはり「所詮我が記憶の道化に過ぎぬか...」と納得いかない様子。
やはり真の再戦を遂げるには千年パズルの復活が不可欠、と思われた矢先エジプトにて出土する千年パズル。


この前後で遊戯や城之内たちのパートが挟まれますが、そちらでは原作後の様子を描きつつ、今作のヴィラン要素である藍神の暗躍が始まります。
集合意識を操る「プラナ」。彼らの目的は現実世界の次元からシフトして、より高次な次元世界へ至ること。


そして舞台をエジプトに移し繰り広げられる次元領域デュエル。
まずジャケットからデュエルディスクのパーツがさも当然かのように展開されることに笑うw 重量何kgあるんだろう...
異なるルールが支配する次元領域デュエルにおいて苦戦しつつも何とか優位にデュエルを進める海馬社長。


オベリスクの圧倒的フル3D感が迫力満点でとっても良かったですね。
「モンスターではない...神だ!!」と共に振り下ろされるゴッド・ハンド・インパク
高橋先生書き下ろしイラスト仕様だったのも個人的にポイント高めでした。
これ確かVジャン付録だったウルレアなんですよね。当時は毎月Vジャン買ってたので大切に保管していたものです。


舞台は再び童実野町に戻り、本格的に行動を開始する藍神。
ここらへんはシャーディーやバクラについてなど、原作をしっかり知らないと読み解けない要素が多い感じでしたね。。。


そんなこんなで物語は最終局面のデュエル大会へ。
ソリッドビジョンはもちろん、その場で生成される空中板とか何かとオーバーテクノロジーが過ぎていて男子心がくすぐられる。


まずは遊戯vs藍神戦。
完全に何でもあり状態だけどやはりこのテンポ感が良い。
LPが前後する時のウィイヨンのSEも何度聞いても良い。
1ターンでえげつないくらいに追い詰められてたけど、スフィンクス・ガーディアン・ミラージュのディメンショントラップ・ピラミッド
による逆転のはめ殺しトラップカウンターで勝利。
やっぱりこういうタクティクスが効いて展開される勝利は爽快感がすごいし、見てて唸りますね。TCGでも自分が想定した挙動に相手が落ちた時はガッツポーズが止まらなかったもの。
「遊戯が勝った...!!」からの唐突な城之内のAGOには思わず吹き出してしまったw


そして遊戯vs海馬の決闘へ。
ここまで来ても海馬は相変わらず遊戯のことをアテムを呼び醒ます装置、器としか見ておらず、あくまで目的はブレない様子。
それでも海馬は記憶から再構成した闇遊戯との決闘よりも、この決闘をより楽しんでいたのではないかなと思いました。
あと「青眼」系のドラゴン群はやはり美しい。ディープアイズとかデザインが秀逸すぎですよね本当に。


海馬のLPが残り100となったその時、突如事態は急変。
藍神が千年リングに乗っ取られ暴走。千年リングって本当にろくなことしないな...
そのまま最後のデュエルへ。
海馬社長がパンデミック・ドラゴンとかいう昨今の世界情勢なモンスターを召喚してましたがこいつのデザインもめっちゃ良かった。


アテム復活のシーンはカメラが正面から捉えられていて「これ劇場スクリーンで見たら絶対にこみ上げるやつだろうなぁ」という気持ちでした。
あえて一切セリフが無い演出とかね、かっこいいが過ぎますね。


そしてエピローグ。
それぞれの進路を選んで進む遊戯たち。いまだ飽くなき探究心でついには次元の壁を超えてアテムとの決闘を果たす海馬。
清々しいエンドだったと思います。


ということで、デュエルシーンメインではありますがザッとした振り返りと感想でした。

僕と遊戯王、ひいてはカードゲーム

冒頭でも少し触れましたが、自分の遊戯王との付き合いは『GX』〜『5D's』の頃が一番深かったです。
ちょうど小学校高学年〜中学2年生頃までの時期で、周りの友達含めて主なカードのステータスや効果は全て共通言語みたいにしていたものです。
アニメに影響されて決め台詞言いながらモンスター召喚したり攻撃したり。笑


中学校に上がってからはお小遣いも増えて、ガッツリTCGを楽しんでいましたが、小学校の頃はクラス内で厚紙に絵と文章を書いてみんなでオリジナルのカードゲームを作り、経済圏が形成されていたりもしました。
クラス内で「生産者」の資格があって、自分もその1人だったのですが、自作のパックを販売したり、デッキケースを作って販売したりと色々取引していましたね。懐かしい。
図工の時間でデュエルディスク作ったり。笑
自作カードが作れるので、ゲームバランスを壊し過ぎない程度にやりたい放題な効果設定ができて、それはそれで原作ベースの作品で行われるデュエルに少し似ている部分を感じたり。
オレオレ効果繰り広げまくって遊ぶの、すっごい楽しかったんですよね。笑


そんなことをしていたので、やっぱりデッキとかカードを「大切なもの」「相棒」とする描写には熱いものを感じてしまうんですよね。
手塩にかけて構築したデッキとか、パック買いはもちろん友達との交換やショップ巡りを繰り広げてめっちゃ苦労して入手したカードとか、そうやって打ち込んで過ごしていたなぁとちょっと思い出したりしました。


『5D's』とかもう一度しっかり見返そうかなぁ。
あの頃は漠然と見ていたけど、今ならもう少ししっかり感想とか書けるかもしれないし。

FM802の視聴者プレゼントに当選した!

コロナの影響でほぼ家から出ない自粛生活が始まってから、朝の時間をゆっくり過ごせるようになりました。
初めの方は昼過ぎまで惰眠を貪るような生活を送っていましたが、1週間ほど経ってから今までは以前よりも素晴らしく整った生活リズムで毎日を送ることができています。


そんな中、以前まではただ聴くだけだったラジオにTwitterで参加したりしています。
特定のハッシュタグをつけて曲のリクエストやメッセージをツイートすることで、パーソナリティの人が取り上げてくれたり、投票で流れる曲が決まったりするのですが、案外楽しい。
Tweetdeckでハッシュタグだけに絞ってタイムラインを眺めていても、オンエアの時間はずっとそれなりの早さでタイムラインが流れていくので、見てるだけでもなかなか面白いものです。
特に熱心なリスナーさんのツイートはパーソナリティに取り上げてもらうことを意識して面白いエピソードだったり、自分が今聴いているのは朝の時間帯のラジオなので、何だか元気が出そうな内容でツイートされていたりして、ただパーソナリティの声を聞くのとは違ったラジオの一面が知れました。


さて、そんなわけで近頃は自分もラジオTwitterに参戦していたのですが、なんと視聴者プレゼントに当選しました。笑
ハッシュタグつけてツイートした人の中から抽選で◯名に〜、みたいなやつですね。
ハッシュタグつけてツイートすると言っても上述のような魅力的なツイートがほいほいできるわけでもなく、すごい適当に呟いてたんですけどね。
ちなみに当選時のツイートはこちら。

AとBの2つの曲のイントロだけを流して、次にどちらの曲を流すかをTwitter上でアンケートして決める時のリクエストツイートです。


確かAはサカナクションの「新宝島」でした。Bは星野源の「恋」ですね。
結果的にBが優勢だったらしく、Bの「恋」が電波に乗りました。
ええ、もちろん部屋の中で恋ダンスを踊りましたとも。
久しぶりに踊ると結構振りが飛んでましたね。
自粛生活で運動不足の体には良い朝の体操でした。


その後しばらくしてラジオから突如自分のアカウント名が読み上げられる事態が発生。
この時間帯のラジオはPCに向かってながら聴きなので、結構驚きましたね。
タイムフリーで遡って聞き直しました。笑
あ、radikoは1週間以内の番組は後追いで聴けるので良いです。
radiko.jp


特にラジオ用のアカウントでもないのでラジオネームなんてものも持っておらず、しかも「ろばーと」なんて名前いくらでもいるんじゃないかということで、かなり半信半疑だったのですが、その後めでたく番組TwitterからDMが来ました☺️


パーソナリティの大抜卓人さんサイン入りのステッカーがもらえるみたいです。どこに貼ろうかな。
というわけでラジオに参加してみるの案外楽しいなと思い始めた矢先のプレゼント当選報告でした。たぶん恵まれている体験だ。
現物届いたらラジオにもっとハマってしまうかもしれない。


そういえば今クールのアニメで『波よ聞いてくれ』というラジオを題材にしたアニメがありまして、こちらもすごくオススメです。
主人公のセリフの中での連想遊びや言葉回しとか、ブログを書く人なら結構ハマるんじゃないかと思います。ぜひに。
namiyo-anime.com

今こそブログを身近にする絶好のチャンスなのでは

こんにちは、ろばーとです。
みなさまいかがお過ごしでしょうか。
僕は順調に自粛生活を続けています。

Switchは一向に手に入らず、待てど暮らせど無人島に移住する夢が叶うのはまだまだ先になりそうです。
代わりに2年ほど放置していたキャンプ場の手入れを再開しました。
何の話かって?どうぶつの森に決まっているでしょう。
無人島は「あつまれ どうぶつの森」、キャンプ場は「どうぶつの森 ポケットキャンプ」のことです。
なにせ世界はどうぶつの森を求めているという内容の真面目なレビュー記事まで出るご時世ですからね。

wired.jp

ということで、諸々の用事が片付いたらとSwitchの購入を何年も先延ばしにし続けた結果、コロナウィルスの煽りを受け全く入手目処が立たない状況に立たされました。
毎日転売ヤーひしめく密林を睨み付けていますが、彼らの強力な自動買い付けbot素手で挑んで勝つのはまず不可能ですね。
カートに入ったなら大人しく決済までノンストップで進んでくれないものか。。。

他にも最近はほぼずっと家にいるので荒れ果てた生活リズムが元に戻ってきたり、兼ねてから試行錯誤しては失敗を重ねてるタスク管理とかのシステムが確立しつつあったり、就活が一向に終わらなかったりしています。

そんな中で気づいた、いや本当はもっと前から分かっていたのですが、もしかして今のタイミングってブログを綴るという行動をより生活の身近な場所に持ってくるのに絶好のチャンスなのではないかと。

最近『読みたいことを、書けばいい。』という本を読んだので、ブログを書くことへのハードルは少し下がった気がします。
嘘です。あの本は「書きたい」を行動に移すまでのハードルは下げてくれましたが、「書くこと」に対してのハードルはむしろ上げてきた気がしますね。
正直読み進めるのが面白くて一晩で勢いのままに読んでしまったのであまり覚えていない。
あ、もう一度読み直して感想記事みたいなのを書けばいいのか。

ということで、どんだけとっ散らかった文章だよという感じですが、コロナによる自粛生活のお陰(?)で今まで時間や気力を向けたいのにできていなかった物事に取り組みやすい状況が生まれていると思うので、いっちょやってみるかという次第です。

ブログ、というか自分の頭の中を文字に起こす生活を身近に置くぞ。(n回目)

読みたいことを、書けばいい。 人生が変わるシンプルな文章術

読みたいことを、書けばいい。 人生が変わるシンプルな文章術

  • 作者:田中 泰延
  • 発売日: 2019/06/13
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

劇場版『SHIROBAKO』感想

待望の劇場版SHIROBAKO、公開から1週間空けてしまいましたが見てきましたー!

SHIROBAKO』はテレビシリーズが大好きで何回も見直している作品!
2015年10月〜2016年3月の放送をリアルタイムに見ていたわけではありませんが、その後友人の勧めやSNSの継続的な盛り上がりを見て視聴したタイトル。 いわゆる「お仕事もの」でアニメ制作の現場を描くアニメという半メタなアニメ。笑

リアルに寄り添ったストーリーの中で時にシビアに時にコメディに描かれるキャラクターたちのドラマが堪らない作品でした。
アニメ制作を描くために一般的なアニメに比べるとそれはもう多くのキャラクターが登場しますが、実在のアニメ業界の方々をモチーフにしたキャラクターばかりでどれも魅力的なところも最高です。

そして個人的に『SHIROBAKO』の大好きなところは、現実をリアルに描いた作品が故に、何回見ても新たな発見や学びがあること。
作品内にはアニメに関わる多種多様な立場のキャラクターが登場しますが、もちろん視聴者もその時々によって抱えている問題や状態が違っているわけで、見るたびに刺さるセリフや描写、ドラマが変化していって、本当に何回でも見れる作品です。
未視聴の方は是非。そしてそのまま映画館まで行きましょう。

ということで、前置きが長くなってしまいましたが、劇場版の感想を書き留めて置きたいと思います!(ネタバレありです)

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ムサニが“おれたた”に復帰するまでの物語

2クール目のクライマックスで見事「第三飛行少女隊」を完パケし、希望に溢れた“おれたた”で幕を閉じたテレビシリーズのラストから一変、「タイマス事変」を経て活気も無くなり経営も苦しいという超絶厳しい状態からスタートする劇場版のムサニ。

劇場版全体としてはそんな絶望状態のムサニが劇場アニメ「空中強襲揚陸艦SIVA」の制作を経て、どうにか再び“おれたた”に辿り着くまでの物語だったように思います。
テレビシリーズではアニメらしい希望が伺える「俺たちの戦いはこれからだ!」でしたが、劇場版はより現実寄りで地に足の着いた「俺たちはこれからも戦いを続ける!」といったニュアンスだなぁと感じました。


パンフレットの冒頭ページに水島努監督からのコメントがありますが、その中でも「やけっぱちになりそうな時に、どうしたらいいのか?今回のお話は、ざっくりと、そんな感じです。」
「あんまり夢のないお話ですね。夢がなくてすみません。」
「でもその分、テレビの時よりも、もっとずっと現実に寄り添った作品になっています。」とあるので納得ですかね。
あ、映画見た人でパンフ買わなかった人は今すぐ書い直しに行った方が良いです。キャストインタビュー最高です。

そんな感じで、正直カタルシス的な大きさでいうとアニメシリーズラストの方が大きいのかもしれません。
劇場版のラストは、エンディングのカットも含めて現実を見た“おれたた”であり、ムサニやドーナツ娘たちの戦い(日常)はこれからも続くんだというしみじみした終わりでした。

でも、何よりそれが良い。
正直な話、『SHIROBAKO』という作品はその特性上どうしても「大きな夢が叶わない」作品だと思います。
どうにか「好き」を仕事にして働きながら生きていく上で、どうにもならない理不尽や感情の連続をどうやって乗り越えていくのか。
その中で生まれる人間ドラマやカタルシスが魅力的だからこその『SHIROBAKO』だと個人的には思います。

なので、劇場版で派手なことをしてきたな〜という印象はポジティブな意味で無くて、ファンが見たいなと思っていた『SHIROBAKO』の続きをしっかり見せてくれたんじゃないかなと。

「アニメシリーズの続きを見せてくれた劇場版」ということで、良くも悪くも作中でやってることはほぼ同じになります。
何となく時計を見ながら鑑賞していましたが、120分の尺の中割りは

  • タイマス事変以降のムサニの導入、SIVA制作をあおいが決心するまで(50分)
  • 昔の仲間が続々と集い、制作が順調に進行。げ〜ぺ〜う〜社長を成敗するまで(50分)
  • ラスト差し戻しまでの葛藤、エンディング(20分)

くらいだったんじゃないかと。安心して見れる構成でした。 中盤のアッセンブル展開では、テレビシリーズで描かれた各キャラの設定や関係性がうまく生きて飽きないテンポ感で楽しませてくれました。

アニメ視聴勢としては作品時間で4年(現実と同期していますが)経ったキャラクターの成長やそれぞれの立場、関係性の変化といった部分も大いに楽しめる部分でした。
登場人物が多いだけに挙げだすと本当にキリがありませんが、メインのドーナツ5人娘はもちろん、高梨平岡コンビ、小笠原さんや井口さんといった元ムサニの巨匠アニメーターたち、前社長や興津さん、葛城さんといったアニメ制作の本体以外の面倒を見ている人たちと、本当にたくさん。
テレビ版に登場したほとんど全てのキャラクターのその後を描いてくれていました。満足!

そして4年経ったキャラクターたちによって繰り広げられるドラマ。
あおいを厳しくも励ます前社長の言葉だったり、ハッとさせられる平岡の言葉だったり。
半自暴自棄になった監督や遠藤さんに寄り添う仲間たちの言葉だったり。

アニメ制作というクリエイティブな仕事だからこそ起きる理想と現実とのギャップへの葛藤や絶望、集団で作るアニメ制作だからこそあり得る結束や衝突。
SHIROBAKO』の見所はやはりこの部分に尽きるし、1番学びが多いのもこの部分だと思います。

それぞれの立場、それぞれの領域で戦い続ける。 人生は永遠に続く“おれたた”。
落ち込むことだった投げ出したくなることだって毎日たくさんあるけど、その中でどうにかジタバタもがき続けてこそどうにかなる。
そんなことを改めて思い出させてくれる映画でした。
(ちょうど就活中の身で昨日不採用メール受け取ったりと散々な気持ちだったので余計に沁みたw)

明日がどんな日か知らないけど、今日より良くなるか、変わらないか、また凹んだ気持ちにさせられるか分からないけど、それでももがいてやっていこう!
明日に向かってヨーソロー!